2006年03月05日

皇室典範改悪 その4

 女性天皇の容認については、両手を挙げて賛成するのではなく、あくまでも男系への繋ぎ役となるワンポイントとしてだということを条件として確実なものにするのを忘れてはならない。つまり皇統(男系)維持のための緊急避難的措置ということである。このことを国民全体が分かっていれば問題にならないが、そうではないから問題になるのである。
 このことは、男系維持派の方々なら十分弁えていると思われるが、何分お人が良い方々が多いであろうから脇が甘くなる虞がある。女系を認めない改正であれば安心だと思うあまり、「女性天皇賛成!女系天皇反対!」などと女性天皇を奨励してるかのように受け取られる主張も目にするが、安易に賛成すると大変なことになる。

 私が危惧しているのは、まさにこのことなのである。実際に女性天皇が即位した時を想像してみて欲しい。「天皇のお子さまが天皇にならないで傍系のお方がなるのはおかしい」という論が必ずや首をもたげてくるであろう。「なぜ天皇のお子さまが天皇になれないのだ。なったっていいだろう。なっちゃいけないという法律があるなら直せばいい。なるのが自然だ。」と喚く馬鹿が多数湧いて出てこよう。つまり、女性天皇というのは女系天皇の橋頭堡になる虞があるということである。

 女系推進派(=皇統断絶派)が、今、なりを潜めているのは次の機会を狙っているからではないのか。手始めに女性天皇を認めさせてしまえばもうこっちのものだと。

 忘れてならないのは、「なれる者なら誰がなったっていいだろう」ではなく、「誰がなるべきか」なのである。この手は郵政民営化の時にも使われた。「民にできることは民に」ではなく、「官がやるべきは官が」が正解なのである。

 本来ならば軽々に手がつけられるべきものでない皇室問題が私のような下々に至るまで論ぜられる対象となり、皇室典範が一旦改正されてしまえば、免疫ができて再度いじくることに最初ほどの抵抗はなくなるであろう。つまりは権威の失墜、即ち、皇室が権力者の操作の対象となってしまうということである。
 
 特に、今回のように皇室は勿論日本の伝統などに深い知識を持っているとは到底思えないような者達をして有識者会議などと名前をつけて皇室典範を伝統を無視して勝手にいじくることには悪意さえ感じられる。無識者会議と言うべきであろう。ロボット工学者を座長にしたり、財界の者を委員にしたりすることに正当な根拠はあるのか。ふさわしい方は他にちゃんといらっしゃるはずである。
 
 皇室典範改悪 その3−(追記)で堀田氏の論をシミュレーションして述べたが、再度述べてみる。

 堀田氏が男女同権を主張するならば、兄弟姉妹だって同権である、遺産相続だって同権である、とまで述べたが、もし万が一、天皇になりたい者がいなかった場合はどうするのか?強制的に即位させるのか?それこそ人権無視ではないのか?と言いたい。そういう物差しで測れないものが天皇制なのだ。つまりは、天皇制というのは何かで割り切れるものではなく日本の伝統そのものだということなのだ。戦後できた憲法などを超越した古来からの日本の伝統文化そのものだと言ってもいい。

 差詰め小泉なら「即位する者がいないのなら誰がなったっていい。国民がなったっていい。なぜ日本国民がなれないのか。天皇だって同じ日本人だ。だったら日本人がなったっていい。日本人なら誰がなってもいいはずだ。皇室もいつまでも閉じていてはいけない。開かれる時代だ。」と言い出しそうである。こういう馬鹿げたことを平気で言いそうな総理大臣がいるから恐ろしいのである。

 忘れてはならないのは、「誰がなるべきか」である。

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posted by 日出づる国の末裔 at 17:44 | Comment(0) | TrackBack(12) | 世界に類を見ない天皇制 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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