2006年06月22日

再チャレンジ推進社会は間違い

格差の解消=再チャレンジであるわけがない
06/05/31 15:07 時事通信 【時のことば】 再チャレンジ推進社会
 失敗しても何度でも再挑戦できる社会のこと。小泉首相が進める構造改革の負の側面として、勝ち組と負け組の格差の問題が大きく取り上げられ、再チャレンジ可能な社会の推進は重要な政策テーマとなっている。
 安倍晋三官房長官は3月、格差是正策を検討するため関係省庁の局長級で構成する再チャレンジ推進会議を設置、5月30日に具体案を取りまとめた。国家公務員の中途採用新設やパート労働者の正規雇用推進などが柱。政府の「骨太の方針」や安倍氏が自民党総裁選に出馬する際の公約に反映される。

 勘違いしてはいけない。国民が求めているのは格差が拡大していることの是正であり、再チャレンジの機会増大などではない。富を再分配する際のさじ加減が問題となっているのだ。

 もしかしたら、中川(エロ)を再び表舞台に登場させたのは、再チャレンジの実践だと言うつもりなのだろうか。笑わせるなと言いたい。彼は身の潔白を証明しないまま死んだふりしたはずだ。それなのにゾンビのように甦って永田町を跋扈しているのは、この国にとって忌まわしいことだ。
エンゼルあつみの永田町観察日記
中川官房長官、スキャンダルで辞任!いつまでもつの!? 森内閣
http://www.cafeglobe.com/news/politics/po20001102.html

 チャレンジさえすればいつかは1位になれると保証されたものではない。仮に、代わりばんこかどうかは知らないが1位になれるという嘘みたいな保証があったとしても、しょっちゅう浮いたり沈んだりする不安定な生活など誰が望むものか。不必要に偏りすぎた富の適正な配分を求めていることに対して、どうすればこんな博打打ちみたいな答えを出せるのだろうか。思考回路が正道を外れているとしか言いようがない。水位を上げてくれと言ってる時に、波を大きくして水位が上がったかのような印象を与えようとしているようだ。だが逆効果だ。疲弊する。経済的にだけではなく精神的にも疲弊する。波が大きければ翻弄され、いつかはのまれて死んでしまうかもしれない。

 チャレンジについて別な例えをすれば、毎日ジャンボ宝くじを発売するから、それを買って格差を解消しろと言っているようなものだ。

 「定率減税」と「所得税の最高税率の引き下げ」は、セットで導入されたわけであるが、小渕元総理が「恒久的減税」だと公言した「定率減税」を廃止するのに、「所得税の最高税率の引き下げ」をそのまま放置するのでは理論的にアウトだろう。だから世の中がおかしくなるのだ。金持ち超優遇税制と呼ばれても反論できないはずだ。富者から徴収する分でなく貧者から徴収する分を増やすのでは格差は拡大する一方だ。おまけに金のある富裕層は一般的に発言力がある層でもあるから今後改正しようとしても改正には至らないだろう。
個人所得課税の恒久的減税の概要(財務省)
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/055.htm

 そもそも、我が国に適している終身雇用制という日本の長い歴史が育んだ素晴らしい制度を蔑ろにし、グローバリストの言うがままに目先の金に目が眩み成果主義を導入するから世の中がおかしくなる。米国社会というのは一部の天才と大多数の愚民で構成される資源使い捨て型大量消費社会で、そういう社会の中で効率を追求すれば、オン・デマンド式で労働力を使うということに行き着く。要不要に応じて労働力さえも使い捨てるのが米国型資本主義なのである。そのような社会は民度の高い民族で構成されているこの日本にはなじまないというのは火を見るより明らかなのだが、我こそがこの日本を良く変える改革者なのだという勘違いの大声が通ってしまったのである。

 事のついでに、枝葉も粉砕しておこう。

 国家公務員にフリーター採用枠というのもいただけない。フリーターの解消ではなく優遇である。それにフリーターを採用して一体何をさせようというのか。アルバイトなどは既に役所の中に存在する。キャリア、ノンキャリの下に新たなカーストを作るだけではないのか。支離滅裂な発想だ。

 公務員の数や給与を削減することはそのまま直に予算減につながることだから反対意見が出にくいが、国家の弱体化であるという一面を見逃してはならない。公務員の不祥事が近年目に余る状態では批判して然るべきであるが、そのことと待遇とは別に考えるべきである。住民より高い給料を貰ってはいけないとなると一番安い給料が最も望ましいということになるが、逆に良い待遇で優秀な公務員を集めて、安んじて公務に専念できるようにしてやるのが国家の役目ではないのか。優秀でない公務員や低賃金の公務員で成り立つ国とはどんな国になるのであろうか。無為無策、汚職や横領にまみれた国になっても自業自得と他国から笑われるだけだ。

 そもそもこんな嘆かわしい世になったのは公務員から侍の魂を抜いたからではないだろうか。戦後、公僕とされた公務員は、60年経って名実共に住民の下僕でしかないような存在になってしまったように思える。モチベーションを維持できないから誰も国家を議論せず国家のためにという意志を強く持てなくなってしまったのではないだろうか。一般住民と同じく生活のために働くだけだし、国を背負う責任ということについても、侍ではないからそんな責任とる必要もないということだ。名誉と待遇を与え責任をとらせる方がいいということに誰も気が付かないのだろうか。自己を律せない公務員には常に監視役を用意しなければならなくなる。非効率だ。
フリーター採用枠を検討 国家公務員3種で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060513-00000137-kyodo-pol
 政府の「再チャレンジ推進会議」(議長・安倍晋三官房長官)は13日までに、国家公務員3種(高卒程度)について毎年100人程度の「フリーター採用枠」を新設する方向で検討に入った。
 バブル崩壊後の不況期に高校などを卒業し、就職が難しかった現在20代後半から30代のフリーターに就労機会を提供する狙い。ポスト小泉有力候補の安倍氏が、改革に伴う格差拡大の是正策の一環としてアピールする思惑もある。
 ただ、新たにフリーター優遇の採用枠を設けることは、国家公務員5%以上純減の政府方針と整合性が取れなくなるとの指摘もある。国家公務員採用を担当する人事院も難色を示しており、フリーターをどう定義づけるかなど、今後の調整は曲折がありそうだ。
(共同通信) - 5月13日18時49分更新

06/06/20 09:18 時事通信
◎競争率16.5倍に低下=国家公務員I種試験、受験者減が影響
 人事院が20日発表した2006年度の国家公務員I種試験の合格者は、昨年度比82人減の1592人と2年連続で減少した。応募者が15.6%減と、現行試験が創設された1985年度以来最大の落ち込みだったことが響き、競争倍率は昨年度の18.6倍から16.5倍へ低下した。
 合格者が多い大学は、東大457人、京大177人、早大89人、慶大73人、北大62人などの順。昨年度24.3%と過去最高だった私立大出身者の比率は21.9%へ低下した。一方、女性の合格者は昨年度同数の282人で、全体に占める比率は17.7%と過去最高を記録した。
 来春の採用予定者は今年度比26人減の621人。各府省が21日から行う面接で絞り込む。


blogranking01←人気blogランキング

blogranking_fc4←FC2 ブログランキング

このブログを評価する←ブログヘッダーで評価点を入力する
posted by 日出づる国の末裔 at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(1) | 内政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)元首の金正日総書記はこの国家存亡の秋にどこに雲隠れしたのか?
Excerpt: 金正日が雲隠れして公式の場に姿を現さなくなるというのは今日に始まったことではない.North Korea Todayによると,1980年から2003年までの23年間に金正日が1ヶ月以上不在だった期間は..
Weblog: エクソダス2005《脱米救国》国民運動
Tracked: 2006-07-14 02:03
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。